ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-03-19

佇む桃色 散ったら桜 堕ちる姿は百合の花

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちわー。解説者マサ子(仮名、37歳B型)です。今日のは百合の花だね。百合は可憐で嫋やかにも、グロテスクで修羅しゅしゅしゅな鬼百合妖女にもどっちにもなる花だから、大変よろしおすと思います。今日のは可憐な方かな。とは言っても、このピンク色って不二子ちゃ~んの唇の色だよね。昔、雑誌の化粧品の特集で、「このピンクは不二子ちゃんの唇の色である」と宣伝された口紅があって、即座に百貨店に買いに走ったよね。たしかに何か、不二子ちゃんの唇の色だったと思うんだけど、今でも思い出の一色として捨てられなくてとってあるから、この記事を書くに当たり取り出してつけてみたら よくわかんね。何が不二子ちゃんだったんだろうか。頭か目か両方かおかしかったんだと思う。別に今つけて不二子ちゃんの唇にならないのはあたしが年をとったわけではない。はずだ。


これはSPUR pinkの最新号に載ってる百合の花をサロンでやったバージョンかしら。


ところで不二子ちゃんて何歳なんだろう。もちろん調べればわかると思うけど、調べなかったら何歳なんだと思う?小さい頃、あるいは10代の頃は不二子ちゃんていうのは、相当年の離れた大層な女、大人の年増の女に見えてたし、相当自分とも年齢が違う、すなわちコーナーぎりぎり24歳くらいかなと思ってたよね。大学を卒業した頃、自分が社会人になった頃くらいでも、不二子ちゃんはやっぱり自分より上っぽいし、相当大した大女だからやっぱりコーナーぎりぎりヘアピンの29歳くらいかしら。と思ってたよね。そんで、自分がヘアピンコーナーに差し掛かった27とか28の頃はそれでもやっぱ不二子ちゃんてもうちった上じゃね?と思ってて、きっと31歳くらいかなと思ってた。んで、じゃあ自分が小さい頃や若い頃に思っていた、その例の「コーナー」だとか、「ヘアピン」だとかも超えて、さすがの不二子ちゃんも31歳以上ってことはないだろうと思われるし、まさかの不二子ちゃんが33歳てことはさすがにないだろうな、と思うその33歳の地平も超えて季節も巡り巡って37歳になって思うに、別に25だろうが29だろうが何歳でもいいんじゃない?というか同じじゃね?というか、たぶん離れすぎててわかんなくなってんだと思う。もうさ、取引先の若い営業の男の子とか見るとほんと区別がつかなくて困るんだよ。何かみんないやに気つかってくれるしさあいやねえそんな目上の者みたいに、ていうか十分目上だがな。あたしセーラームーン世代じゃないって言えなかった。ごめんな素直じゃなくて。いやしかしあれだよ、ヘアピンだとかコーナーだとかそういうのを曲がりきると、なんとこれ平穏な富良野の大地のようなうらうらとして真っ直ぐで、広く心地の良い直線道路が広がっていることか。嗚呼有難や有難や。

そういうわけでさ、年を取ってく登竜門の最初の気づきって、甲子園の高校球児が自分より年下になった時だと思うんだけど、わたしはいつのまにか不二子ちゃんを遥か彼方に置いてきちゃった事に気づいた時、自分は実は結構良い大人なんじゃないかと思ったよね。

それでは。