ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2013-02-20

愛の日付 冷たい手 聖ヴァレンティーノ

a.m.s.恵比寿プレイスです。

今日のネイルはあれかあれなのあれなのか?私解説者マサ子(仮名、38歳)の世代で言うところの しゃららら素敵にキッスの日。読者のお嬢さん方の世代で言うところの、なぜか教室がダンスフロアになってデパートの地下も揺れる日。




あれは2月の寒い夜・・。

私解説者マサ子(仮名、38歳)はさ、 はっちゃんが 豚足煮ろっていうからさ 会社の帰りにハナマサに寄ってさ、豚足を4本買ったわけ。いや、あたしは魚もさばけないし、鳥も解体できないけど、そこははっちゃんがさ、豚足煮ろっていうからさ?喜んで頂こうと思ってさ、耐えがたきを耐え、豚足を解凍して、うわっ 気持ちわる。とか思いながら、死んだような冷たい豚の足を触ってた眺めたり はっちゃんに写メ撮って送ったりしてたのよ。勇気がわかなくて、ちょっとほったらかしにしておいて、一服したりゴロゴロしたりして、まあそんでも、ほっといたら誰かが私の代わりに煮てくれるわけでなし、あきらめて台所に戻って、また 死んだようなてまあ死んでるんだけど、その豚の足を触ってふと 裏返したら、何か1本の足だけ まだ毛が結構生え残っていたんだよね。なんというの?こう豚毛ブラシとか、歯ブラシの超固みたいな毛質の毛が生えていて、うわっ 毛が生えてると思って何だか嬉しくなって、またはっちゃんに 

ケー生えとるで~!

って 写メとって送ったら、

即効でメールが返ってきてはっちゃん 曰く

1人で、こんなバレンタインの夜に、。。。。。

あ。

忘れてたよね。バレンタインの夜に豚足煮てもうたで。わし、38歳。しかし、完膚なきまでに忘れてた。バレンタインていう日の存在も忘れてたし、2月の14日っていうのが、覚えていなきゃいけない日だっていう意識なんて最初から毛頭なかったし、14日て特に支払日でもないし、何かの〆でもないし、会社の予定も自分の習い事の予定も特になかったし、まあ兎に角14日って、他の月だったら、何か取り立てて個性的な日付じゃないわけじゃん?もう、その他十把一絡げの、7日、とか、18日、とか、そういう全く持って個性も特徴も無い、日付の内の一つなのであって、夜もとっぷり暮れたバレンタインのロマンチックな都会の夜に豚足を煮る、あれは2月の寒い夜。(38歳、防人、詠み人知らず。)なんというのかなあ、30代前半はまだバレンタインの日だってことを意識しつつ、豚足を煮てたんだと思うんだけど、もう四十も近くなると、こう、なんというの すっかり忘れて素で豚足煮てた。

それでは。